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2007年03月13日

婆ちゃんのつぶやき3(白鳥の北帰行)

またたび通信 婆ちゃんのつぶやき3

 暖かい上昇気流に乗って白鳥の北帰行がはじまった。
例年なら何かの事情で渡りおくれもあったりして、
5月の初めころまで続くのだが雪のほとんど来なかった今年の
北涯の国々もやはり寒さがゆるいのだろう。

さあ、帰ろう 
父が先頭となり母がしんがりをつとめ、真ん中に幼鳥をはさむ。
「いざ、子供たちよ、皆そろって、一列に並べ、1〜2〜3
いっせいに頭を3回ふる。それが出発の合図、カオカオ、カオ〜
いいか皆ついてこい」
「わかったお父さん」
湖の上空を一周し、二周し、そして高く舞い上がる。
岩手のみなさんありがとう。そういっているのだ。
来年又、無事に家族そろって大堤(北上市)の湖に帰っておいで。
午前6時ころ、カオカオと啼きつれる声を聞くと私は毎年涙ぐんで手を振っている自分に気がつく。
先導しながら「皆続いてきたか?」
父が呼べば「大丈夫だよおとうさん」子等と母が答える。

 泣き虫の私の胸の扉をほとほととたたくものは一体なんだろう。
なにとぞ、天上を統べ給う神々様 空の長旅に出発する子等を
お守りくだされと思わず合掌していた。
途中水のあるところどころに小休止をしながら家族の無事を
確かめ合って、再び上昇気流にのって北を目指す。
「2038メートル あれが秀峰岩手山 その上を飛ぶぞ、
皆ついてきたか?」
人も鳥も動物たちも家族を守るのは父の勇気であろうから。
posted by うた子さん at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | またたび通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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